結論
婚姻届の証人は、成年であれば誰に頼んでも構いません。親でも、兄弟でも、友人でも、職場の方でもよく、両家から1人ずつという決まりもありません。友人に頼むことは非常識ではありません。お礼も必須ではなく、金額の決まりもありません。そして、誰にも頼まないという選択肢もあります。

証人を頼む相手に、決まりはない
浜松市の案内では、婚姻届書には届出人と成年2名の証人による署名が必要とされています。求められているのはここまでで、続柄の指定はありません。両家から1人ずつという慣習は広く知られていますが、届出の要件ではなく、片方のご両親お二人でも、友人2人でも差し支えありません。
それでも迷うのは、頼んだあとに残る空気のほうが気になるからです。以下では、相手ごとに引っかかりやすい点を分けて見ていきます。届書の条件としてはどれも問題ない、という前提で読んでください。
ゆき
証人を誰に頼むかで1週間くらい止まっています。決まりがないと言われると、逆に決められなくて。
たすけ
決まりがないぶん、選んだ理由を自分で説明できないと落ち着かない、ということだと思います。それは自然な感覚です。
選ぶ基準を「関係の深さ」ではなく「頼まれても負担が少ない人」に置き換えると、候補が絞れることがあります。証人は、署名と住所・本籍を書くだけの役割ですから。
ゆき
負担が少ない人、というのは考えたことがありませんでした。
たすけ
住所と本籍を書いていただくので、そこに抵抗がない方かどうかは、実際には大きな分かれ目です。
親に頼むとき
いちばん多いのが親に頼む形です。証人を頼むことがそのまま結婚の報告になるため、ご家族との関係が良好であれば自然な流れになります。片方の親だけでも構いませんし、お父さまとお母さまお二人にお願いしても届書としては問題ありません。
引っかかりやすいのは、片方の家にだけ頼んだときです。届書上は問題がなくても、あとから「うちには声がかからなかった」という話になることがあります。ご家族と距離がある場合、証人を頼むこと自体が説明の必要な出来事になってしまい、そこで止まる方も少なくありません。
ゆき
母とは連絡を取っていますが、父とは何年も話していません。母だけにお願いするのは変でしょうか。
たすけ
変ではありません。証人は成年2名で足りるので、お母さまお一人にお願いして、もう1名は別の方でも構いません。
事情を説明しないと頼めない、と感じておられるかもしれませんが、届書の上ではその説明は必要ありません。
ゆき
もう1名を誰にするかで、また悩みそうです。
たすけ
身近な方に頼まないという選択もあります。1名分だけの依頼もできますので、そこで詰まったままにしなくて大丈夫です。
兄弟・友人に頼むとき(友人は非常識か)
「婚姻届 証人 友人 非常識」で検索する方が多いのですが、友人に頼むことは非常識ではありません。証人の条件は成年であることだけで、続柄の指定はありません。実際に友人に頼む方は多く、窓口で咎められる性質のものでもありません。
非常識と感じてしまう背景には、証人という言葉の重さがあります。実際には、お二人が届出をするという事実を確認して署名する立場で、保証人のように金銭の責任を負うわけではありません。頼むときにこの点を先に伝えると、相手も引き受けやすくなります。
兄弟姉妹に頼む場合は、成年かどうかだけ確認してください。民法の成年年齢は2022年4月1日から18歳ですので、18歳・19歳の弟妹も成年にあたります。
- 「保証人ではない」と先に伝える
- 署名・生年月日・住所・本籍の4項目を書いてもらう、と伝える
- 押印は任意なので、印鑑の準備は必須ではない
- いつまでに書いてほしいかを、日付で伝える
職場の人に頼むとき
職場の上司や同僚に頼む方もいます。届書の条件としては問題ありません。ただし、証人を頼むと結婚の事実を先に知られることになるため、社内での報告の順番と食い違わないかだけ気をつけてください。
もうひとつ、職場の方に住所と本籍を書いていただくことになります。プライベートな情報を職場の関係で書くことに抵抗を感じる方もいますので、頼む前に「住所と本籍を書く欄がある」と伝えておくと、断りたい場合も相手が言い出しやすくなります。
ゆき
上司にお願いしようと思ったのですが、まだ職場の誰にも結婚のことを話していません。
たすけ
証人を頼むことは、事実上そこで報告することになりますね。順番を先に決めておくほうが落ち着きます。
職場に知られたくない時期があるなら、その期間は職場以外から探す、という整理でも構いません。届出そのものは、報告と切り離して進められます。
お礼は必要か、相場はあるか
お礼は必須ではありません。届出の要件でもありませんし、渡さなかったから手続に影響することもありません。実際、親や兄弟には何も渡さない方が多いです。
相場という考え方については、こちらで金額を申し上げることはしません。地域や間柄で大きく差があり、「これが相場です」と示すこと自体が、かえって押し付けになるためです。渡すかどうかを迷う段階なら、金額を決める前に「何を渡すか」から考えるほうが現実的です。
実際には、菓子折りや食事、ちょっとした品物で済ませる方が多いようです。現金を渡すと相手が恐縮してしまうこともあります。相手が本籍を調べるために証明書を取ったなら、その実費分だけをお渡しする、という形も自然です。
頼まれた側が、断りたいとき
このページには、証人を頼まれた側の方もいらっしゃいます。断ってはいけないものではありません。証人は義務ではなく、引き受けるかどうかは本人が決められます。
断る理由を細かく説明する必要もありません。「本籍や住所を書くのは控えたい」で十分ですし、実際にその一点で断る方はいます。無理に引き受けると、住所と本籍が届書に残ることになりますから、迷いがあるなら断るほうが誠実な場合もあります。
引き受けるかどうかを判断する材料として、証人にどこまでの責任があるのかを知っておくと決めやすくなります。証人を引き受けるとどうなるかで、その範囲を整理しています。押印が任意になった現在も届出の真正を確かめる仕組みは残っており、その内容は法務省の案内で確認できます。
ゆき
友人から証人を頼まれたのですが、正直あまり気が進みません。断ると関係が悪くなりそうで……。
たすけ
迷ったまま引き受けると、あとで後悔することもあります。証人は義務ではありませんので、断って構いません。
理由を細かく話す必要もありません。住所と本籍を書く欄があるので、そこが気になる、と伝えるだけで十分伝わります。
ゆき
相手が困ってしまわないでしょうか。
たすけ
早めに伝えたほうが、相手も次を探せます。それに、身近な人に頼まない方法もありますので、断られたからといって提出できなくなるわけではありません。
誰にも頼まない、という選択肢
候補が浮かばないのではなく、「この人には頼みたくない」という理由で止まっている場合、無理に決めても気まずさが残ります。身近な人に頼まず、行政書士などに証人欄への署名を依頼する方法があります。
当事務所は浜松市中央区上新屋町の事務所で、完全予約制の対面のみで対応しています。料金は通常8,800円、急ぎ対応は17,600円で、1名分でも2名分でも同額です。1名だけ決まっている状態でのご相談も多くいただいています。まだ相手を探すか決めきれていない段階でも、証人を頼める人がいないときを読んでから判断していただいて構いません。
来所前のチェック
- 頼む相手に、住所と本籍を書いてもらうことを先に伝える
- 「保証人ではない」と説明できるようにしておく
- いつまでに書いてほしいかを、日付で伝える
- 断られた場合の次の手を、提出日の3日前までに決めておく
- 届書の原本と本人確認書類を用意する
よくある質問
婚姻届の証人は誰に頼むのが普通ですか?
親、兄弟姉妹、友人、職場の方など、成年であれば誰でも構いません。両家から1人ずつという慣習はありますが、届出の要件ではありません。
友人に証人を頼むのは非常識ですか?
非常識ではありません。証人の条件は成年であることだけで、続柄の指定はありません。友人に頼む方は多くいらっしゃいます。
片方の親だけに頼んでも構いませんか?
構いません。成年2名の署名があればよく、片方のご両親お二人でも、親1名と友人1名でも差し支えありません。
証人へのお礼は必要ですか。相場はありますか?
必須ではありません。金額の相場をこちらで示すことはしていません。地域や間柄で差が大きいためです。戸籍謄本の取得費など実費が発生した場合は、その分をお渡しする形が自然です。
証人を頼まれましたが、断ってもよいですか?
断って構いません。証人は義務ではありません。理由を細かく説明する必要もなく、住所と本籍を書くことに抵抗がある、と伝えるだけでも十分です。
誰にも頼みたくない場合はどうすればよいですか?
行政書士などに証人欄への署名を依頼する方法があります。当事務所は浜松市中央区の事務所で完全予約制の対面のみ、通常8,800円・急ぎ対応17,600円で、1名分でも2名分でも同額です。


